こんにちは。メディカル翻訳者&メディカルライターの山名文乃です。
巷では独立起業して10年後に残っている確率は6%くらいと言われています。60%ほどが1年以内に廃業し、5年間生き残るのは全体の約15%なのだそうです。
翻訳の世界をみても確かに動きが激しいなという印象です。長く活躍している方たちの顔ぶれがガラッと変わることはなくても、年次が浅い方はそれなりに入れ替わっており、転身される方も少なからずといった具合です。
そんな中でありがたいのは人との繋がりです。刺激を受け切磋琢磨できる仲間や、遥か先をいく先輩のみなさまは、とても大切で大きな存在です。
迷ったとき、壁にぶつかりそうなとき、あるいは足をすくわれそうになったとき、個人の知恵だけではどうにもならないこともあります。「人脈」という言葉は好きではありませんが、これまでの繋がりに助けられたことは何度もあります。
できれば、同じ職業の人同士で固まるのではなく、別の仕事をしている人とも交流を持つとよいでしょう。成功者のマインドや動き方には業種を問わず共通点が沢山あります。他業種のほうがヒントを得やすい場合もあります。
なかでも、仕事を軌道に乗せるまでの動き方は、おどろくほど似ています。
最初は量です。ですが闇雲に量だけをこなしても意味がありません。反省と改善を忘れず、質も置き去りにはしない。そうやって量と質を追ううちに、自分の限界と可能性も見えてきます。その上で成果が得られれば、自信にもつながります。数値目標があったほうが継続しやすいので、いつまでに何をどうするか、具体的に落とし込んでおくと良いでしょう。成功の法則として有名な1万時間の理論などもひとつの目安です。
ここを乗り越えると今度は、いままでよりも少ない労力でいままでと同じ成果を出せるよう工夫ができるステージに入れるはずです。さぼる、という意味ではありません。ちょっとやそっとでは崩れない地力を育てていく時期です。
少ない労力で同じ成果を上げよう工夫を重ねると、不思議なことに、もっと大きな結果になって返ってきます。余った時間を自己投資に充てれば、更に到達点を高めることができます。
何かを学び力を伸ばすには2つの方法があります。1つは、学校であったり会社であったり、団体や組織に属して、その中で体系的に学ばせてもらう方法です。組織の強みは大きな失敗をしなくてすむこと。正しい方法を習って、じっくり着実に身につけることができます。もう1つは、実際の市場に体当たりして、トライアンドエラーを繰り返しながら力をつけていく方法です。実践的で現実的な学びです。
事業を軌道に乗せ、長く継続できている方たちは、学びと実践のバランスの取り方がほんとうに上手だと思います。
「学ぶは真似ぶ」ともいいます。「あんな風になりたい」と思う人が見つかったら、何はともあれ真似をしてみるのも、一つのやり方ではないかと思います。
それではまた。