バイリンガルから翻訳者になるには

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こんにちは。メディカル翻訳者&メディカルライターの山名文乃です。

 

珍しい質問をいただきました。

 

質問

日本生まれですが大半をアメリカで過ごしてきました。今はアメリカで看護師資格を取るために大学院に通っています。日本語はたどたどしく不安があり、勉強もしていますが、英語には自信があります。私のネイティブレベルの英語力と医療知識の両方を活かして、メディカルライターやメディカル翻訳者になることは可能でしょうか?

回答

まずはメディカルライティングの知識とスキルを身につけて、看護や医療分野のネイティブチェッカーを目指してはいかがでしょうか。

 

この場合は「英語はネイティブレベル」というのがポイントです。日本語ネイティブなら誰でも英日翻訳ができるのかというと、決してそうではありません。そもそも母国語で論理的な文章を書ける日本人だって限られています。英語ネイティブも同様です。流ちょうに日常会話ができるネイティブと、専門分野で通用するライティングができるネイティブは違います。医学、医薬分野で評価される英語を書けるようになるには、英語ネイティブであっても訓練が必要です。そして日英翻訳者を目指したいのなら、難解な日本語の読解力も必須です。

 

だから、ネイティブレベルの英語と医療の知識「だけ」では、残念ながら、翻訳者やメディカルライターになるのは難しいと思います。

 

ですがネイティブチェッカーであれば、医療の知識やライティングスキルがあれば通用する場合もあります。本来チェッカーは、原文と訳文を付き合わせてチェックするので、翻訳者以上のスキルが必要ですが、ネイティブチェッカーの殆どは、訳文(英文)だけを読んで必要に応じて修正します。日本語の読解力やコミュニケーション能力をも兼ね備えたネイティブチェッカーは、希少すぎて探せない、というのもあります。

 

この方の場合、「たどたどしい」と仰る日本語をプロレベルに引き上げるのは、時間もかかり、大変だと思います。それよりも「自信がある」と仰る英語を実務レベルに持っていくほうが早いのではないかと、個人的には感じました。

 

ですが、何事も「やってみたい」と興味を持ったのなら、一度、全力で取り組んでみたらどうかと思います。夢に向かって、あれこれもがくうちに、向き不向きや、課題も見えてくる筈です。壁にぶつかったら、その時こそ先輩方に相談してみると良いでしょう。

 

夢ではなく現実にできるよう、頑張っていただきたいです。

 

それではまた。