こんにちは。メディカル翻訳者&メディカルライターの山名文乃です。
いつも大変お世話になっているライフサイエンス辞書さんの投稿です。
研究者が書いた和文をGoogle翻訳にかけると一応は「読める」レベルの英文ができるのだそうです。「院生が書いた程度には」ですが。論文を書く立場の研究者や指導者からは「院生の指導が楽になった」という声も聞きます。
もうひとつ、英文校閲(ネイティブチェック)に関する投稿も話題になっていました。すでにご存知の方も多いと思いますが、念のためご紹介しておきます。
ネイティブチェックをすれば英語が完璧になるというのは幻想で、それはネイティブスピーカーが悪いわけではなく、もともと崩れている英語を修復しようとしても限界があるということ。この事実が研究者の間でも共有されていないのに危機感を感じる。
— Mineo Takamura (@mineotakamura) 2017年12月25日
もともと崩れている場合は、そもそも何が言いたかったのか、あるいは何が強調したかったのかが曖昧で、文法を正しくする以外は直しようがないこともあるが、それで世に出せるレベルの英文になったと思うのは間違いである。文章構成がそもそも英語的でないこともある。
— Mineo Takamura (@mineotakamura) 2017年12月25日
まったくその通りで、元が悪ければ決してそれ以上にはなりません。どんな凄腕のエキスパートでも魔法をかけることはできないのです。それ以前に、論旨がぐずぐずで何が言いたいのか伝わらない文章はもっと厳しいでしょう。多少表現がぎこちなくても骨子がしっかりしている論文のほうがまだ見込みがあります。
どちらの投稿も AI 機械翻訳と人の手で行う翻訳との棲み分けを考える上で良いヒントになりそうですね。
それではまた。