やる気を空回りさせないために

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こんにちは。メディカル翻訳者&メディカルライターの山名文乃です。

「メディカル分野の翻訳者になりたい」という方々を見ていて常々思うのは、バックグラウンドの有無よりも、やる気があることのほうがずっと大事だということです。

ただ、この「やる気がある」とはどういう状態を言うのか、尺度が難しいと思います。経験上、生徒さんの自己申告は殆ど当てにならないからです。

私が思うに【本当にやる気があり伸びていく人】とは次のような方達です。

  1. まずは素直に行動に移せる
  2. お互いに学び合う姿勢があり、与え合うことができる
  3. 期限など約束事をコンスタントに守れる

反対に【やる気があるとは言い難い人】には次のような特徴があります。

  1. 同じような間違いを繰り返す
  2. 受け身である
  3. 決まり事や時間にルーズで、つまらないミスや遅刻が多い

この方達は、口では熱心に「頑張りたい」「翻訳者になりたい」と言うのですが、どういう訳か行動につながりません。授業中は熱心にノートを取っている様子でも、訳文には反映されず、ミスも遅刻も減りません。お客様気分で「教えてもらおう」と思っているためか、学習効率も悪く、思考停止の傾向が見られます。そのため、知識は増えたとしても、自分自身の技術として身についていないので、訳文の品質は上がりません。

おそらく一部の方は「興味」と「やる気」を履き違えているのだと思います。

残念ながら、趣味で楽しむのと生業とするのとでは、まるで違います。良し悪しの問題でもなく、優劣の問題でもありません。趣味で楽しむ方が増えてくだされば、消費者として支えてくれる方が増えるわけですから、翻訳業界全体にとっては非常にありがたく大切なことです。

つまりは、見極めが肝心なのだと思います。

本当にプロの道に進みたいのであれば、いま一度、自分の心や行動を見つめ直してはいかがでしょう。自分で「やる気」だと思っていた曖昧な概念が、どれほどの実体を伴うものか、冷静に評価してみてはいかがでしょうか。

もちろん、最初はちょっとした興味で構わないのです。ちょっとした興味から始まって、だんだんと「すごく面白い」になり、ふと気付けば「何をおいても没頭」している。ここまでくれば大丈夫です。

永世七冠を達成した羽生善治さんも「才能とは、一瞬のひらめきやきらめきではなく、情熱や努力を継続できる力だ」とおっしゃっています。

 「何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。」

それではまた。