訳出スピードを上げるには

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こんにちは。メディカル翻訳者&メディカルライターの山名文乃です。

 「課題を訳すだけでも時間がかかってしまいます」

 「どうしたら速く訳せるでしょう」

こんな質問もよくあります。

 個人的には最初から効率を追わないほうがいいと思いますが、取り組むならば2つに分けて考えると良いでしょう。1つは単純な作業の効率化、もう1つは脳の回転速度を上げていく方法です。

ショートカットキーを覚えたりワードマクロやAHKを取り入れたりするのは1つめです。単純作業の効率化ですから、工夫すればすぐに結果がでます。

2つめの、脳を鍛えて地力を蓄えるには時間がかかります。

私が翻訳者になったばかりの頃、先輩方には大切な助言を沢山いただきましたが、なかでも心に響いたのは「ツールに投資するくらいなら自分の頭に投資しろ」でした。

ツール自体を否定するものではありません。私も使っていました。でも、それよりも大事なものは何か。先々まで生きてくるのは何か。見誤ったまま前に進まないほうがよいと思います。

締切にさえ間に合うならば一語を訳すのに数時間かけたって構わないのです。

それよりも、まずは土壌を豊かにし、しっかりと根を張っていくことです。

辞書を揃えるだけでもずいぶん違ってきます。一般辞書はもちろん、医学辞書も、入手できるものはすべて揃えて、串刺し検索などワンクリックで一括検索できる環境を整えおくとよいでしょう。

仕事がはかどる環境整備も大事です。広い机、座り心地のよい椅子、高スペックのパソコン、複数のモニター、人間工学に基づいた使いやすいキーボードやマウス、必要なソフトとツール、医学薬学の参考書や専門書などです。

メディカル翻訳に必要な書籍は、他分野に比べて高額な傾向にありますが、仕事に必要な道具には惜しまず投資することですね。

それから、一番大事な、地頭もしっかり鍛えておくとよいでしょう。

それではまた。