未経験者が翻訳の仕事を得るには

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(2017年2月に投稿した記事を修正加筆して再掲しています)

 

こんにちは。メディカル翻訳者&メディカルライターの山名文乃です。

 

翻訳の仕事を得るにはさまざまなルートがあります。なかでも一般的なのは翻訳会社が実施する「トライアル」という試験を受けて委託先として登録する方法です。

 

試験に合格すると「秘密保持契約」や「業務委託契約」を締結します。契約をしても必ず依頼がくるわけではなく、1回か2回依頼があったとしてもその先の保証はありません。経験と実力がある翻訳者でトライアルの成績が良ければ即受注となり、仕事の評価が高ければ継続的に依頼がきます。

 

この「トライアル」の合格率は1割未満と言われています。

 

未経験から翻訳者を目指す方を対象にしたクラスで「未経験者が翻訳の仕事を得るためには100点満点のトライアルで何点を取ればよいと思いますか」と質問すると、だいたい「90点くらい?」という回答が多く寄せられます。

 

どれくらいの点数を取れば、未経験から仕事につながると思いますか?

 

私の講義では、とくに未経験者は120点を取るつもりで挑むようにと話しています。100点満点ですから、どこかでボーナス点を狙うわけです。さらに言うと「合格する」つもりで受けるのではなく「ただちに仕事を獲る」つもりで受けることをおすすめします。

 

経験者の市場で未経験者が仕事を獲得するためには、まず「経験者に勝る」という評価を得ることです。そうでないと、よほどの繁忙期/人手不足でない限り仕事につなげるのは難しいからです。経験者に劣らないくらいの評価であれば、もちろん上出来には違いないのですが、依頼者にしてみたら付き合いの長い経験者のほうが何かと都合がよいわけで、訴求力が弱いですよね。ですから、ボーナス点も含めたトライアルの出来に加えて、レジュメの書き方やメールの文面にも気を遣う必要があります。トライアルの前には書類審査もありますから、レジュメの仕上がりも重要なポイントです。

 

ほかの仕事であればOJTなど新人教育の制度も整っていますが、翻訳の世界ではそのようなことはまずありません。ごく稀に翻訳者育成に意欲的な担当者さんがおられますが、本当にごくごく少数派です。実務で通用する実力を鍛えるのは他ならぬ自分であり、仕事は実力を含めた総合力でつかみ取るものと考えたほうがよいでしょう。未経験から仕事を獲得する、つまりゼロをイチにする方法は、スクールや雑誌である程度の情報は得られるとしても、最終的には自分自身で模索することになります。

 

こういったことを「大変だな...」と感じるか、難なく行動できるかで、自分が(フリーランス)翻訳者に向いてるかどうかの一つの判断基準になるかも知れませんね。

 

没頭こそ最強、コツコツ継続が一番の近道です。

 

それではまた。