こんにちは。メディカル翻訳者&メディカルライターの山名文乃です。
効能が7点ほど挙げられていますが、いまの時期に注目を集めそうなのは7番目の「紅茶の成分がノロウイルスを消毒する」でしょうか。
「体に良い」イメージがあるのは圧倒的に烏龍茶などの中国茶ですが、お茶は古来の中国で薬として毒消しに用いられていたくらいです。発酵茶(紅茶や烏龍茶)・不発酵茶(緑茶)を問わず漢方的な効能はあるのでしょう。
日本にお茶が伝わったのは奈良時代ごろと言われています。その名残の一つ、奈良県西大寺ではいまでも大茶盛式が行われています。当時は高価で貴重な薬であったお茶を民衆にふるまう茶儀で、八百年近い歴史があるのだそうです。
さらに奈良時代は、日本の医薬のルーツでもあります。薬草を使った病気の治療が行われだしたのはこの頃からです。かの万葉集にも収録された有名な和歌「あかねさす紫野行き...」の応酬も、薬草狩りでの出来事と言い伝えられています(諸説あり)。
紅茶に「万能」な健康効果があるかどうかはさておき、ゆっくりとお茶を淹れて楽しめるような、気分的にゆとりのある生活は心がけていきたいですね。